WordPressのマルチサイト機能を活用すれば、異なるドメインのサイトを1つのWordPressで管理できます。本記事では、マルチサイトを設定し、複数ドメインで運用する方法を初心者にもわかりやすく具体例を交えて解説します。
1. WordPressマルチサイトとは?
1-1. マルチサイトの概要
WordPressのマルチサイト機能を使うと、1つのWordPressインストールで複数のサイトを作成・管理できます。
例えば、以下のような使い方が可能です。
example1.com
→ 企業向けサイトexample2.com
→ ブログ専用サイトexample3.com
→ 商品販売用のECサイト
1-2. マルチサイトのメリット・デメリット
✅ メリット:
- 1つのWordPress管理画面で複数サイトを管理できる(更新が楽)
- プラグインやテーマを一括で管理できる
- サイトごとに独立したコンテンツを運用可能
❌ デメリット:
- 設定がやや複雑(特に異なるドメインでの運用)
- サイトごとに個別のプラグイン管理が難しい場合がある
- サーバー環境によっては制限がある
2. マルチサイトを設定する手順
一般的なサーバー環境におけるWordPressのマルチサイト構築方法を解説します。
「WordPress簡単インストール」や「WordPress自動インストール」などのワンクリックインストール機能があるサーバーでは、本記事の手順ではエラーが発生する可能性があります。
その場合は、簡単インストールのオプションでマルチサイト機能を選択してください。
また、既存のWordPressをマルチサイトへ移行する場合は、サーバーのサポートへ事前に確認することをおすすめします。
2-1. WordPressマルチサイト機能を有効化
wp-config.php
を開き、以下のコードを追加します。define('WP_ALLOW_MULTISITE', true);
- WordPress管理画面の「ツール」→「ネットワークの設定」へ移動。
- **「サブドメイン型」または「サブディレクトリ型」**を選択。(どちらでもOK)
- 画面に表示された指示に従い、
.htaccess
を編集して適用。
2-2. 異なるドメインを設定する(ドメインマッピング)
① サーバーでドメインを設定する
- 使用するドメイン(
example1.com
,example2.com
など)をサーバーの**「ドメイン追加」または「パークドメイン設定」**で登録。 - 各ドメインのルートディレクトリを WordPressがインストールされているディレクトリ に設定。
- 必要に応じて DNS設定を変更し、サーバーに紐付ける。
② マルチサイトに新しいサイトを追加する
- WordPress管理画面の「サイトネットワーク管理」→「サイト」→「新規追加」をクリック。
- **「サイトアドレス」**の欄に仮のサブドメイン(例:
site2.example.com
)を入力し作成。
③ ドメインマッピングを設定する
- 「サイトネットワーク管理」→「サイト」→作成したサイトを編集。
- **「サイトアドレス(URL)」**を
https://example2.com
に変更し保存。
2-3. wp-config.php
に以下を追加
define('COOKIE_DOMAIN', '');
define('SUNRISE', 'on');
2-4. .htaccess
の設定
マルチサイトに適したリライトルールを適用する。
- WordPressの管理画面に表示された
.htaccess
のコードをコピー。 - サーバーの
.htaccess
に貼り付けて上書き保存。
2-5. SSL(HTTPS)の設定
複数のドメインを運用する場合、各ドメインごとにSSL証明書(Let’s Encryptなど)を設定してセキュリティを強化しましょう。
- サーバーの管理画面からSSL証明書を設定。
https://example2.com
などが正常に動作するか確認。
3. まとめ:マルチサイトで複数ドメインを管理するメリット
✅ 異なるドメインを1つのWordPressで管理できる
✅ 1つの管理画面で複数のサイトを統括できる
✅ プラグインやテーマを一括管理できるため、効率的な運用が可能
✅ ドメインマッピングを活用すれば、完全に独立したサイトのように運用できる
マルチサイトとドメインマッピングを活用することで、複数のWordPressをインストールせずに済み、管理が大幅に楽になります。ぜひ試してみてください!