Google Tag Manager (GTM)とGoogle Analytics (GA)を使用することで、簡単にA/Bテストを実施できます。この記事では、GTMとGAを駆使したA/Bテストの構築法を詳細な設定法やコードサンプルと一緒に解説します。
A/Bテストとは何か
A/Bテストとは、複数のバージョンを作成し、それぞれの成果を比較する方法です。例えば「ページAとページBのどちらが高いコンバージョン率を持つか」といったものです。
GTMとGAを使ったA/Bテストの手順
1. テストの設計
- テスト対象の要素を決める
- 例: ボタンの色、キャッチコピーなど
- 成功指標の設定
- 例: クリック数、フォーム送信数
2. ページバリエーションの作成
- 不同なバージョンを用意します。
- サーバーサイドで分歧: サーバーで別のページを出し分ける。
- GTMで分歧: GTMを使用して動的に変更を加える。
HTMLサンプル (ページA)
<div>
<button style="background-color: blue; color: white;">Click Me!</button>
</div>
HTMLサンプル (ページB)
<div>
<button style="background-color: green; color: white;">Click Me!</button>
</div>
3. GTMでテスト設定
(1) カスタム変数の作成
- バーリアブルカスタムを作成
- GTMの「変数」タブから「バーリアブル」を選択。
- タイプを「ランダム文字列」に設定し、値を
variant_A
かvariant_B
にするロジックを構築します。
function() {
return Math.random() < 0.5 ? 'variant_A' : 'variant_B';
}
- クッキーを使用した値の保存
- 個別のセッションを超えて変数値を保存するため、クッキー変数を使用します。
(2) カスタムHTMLタグの作成
- ページ表示を変更するためのスクリプトを書きます。
<script>
if ({{Random Variant}} === 'variant_A') {
document.querySelector('button').style.backgroundColor = 'blue';
} else {
document.querySelector('button').style.backgroundColor = 'green';
}
</script>
(3) トリガーの設定
- 「ページ読み込み」や「クリック」などのトリガーを設定して、適切な値を追跡。
4. Google Analyticsで結果を計測
(1) カスタムディメンションの設定
- GTMのイベントを送信し、GA上でデータを収集します。
window.dataLayer.push({
'event': 'ab_test',
'variant': {{Random Variant}}
});
(2) レポートビューを作成
- GAでの分析を可視化。