CSS Grid入門:複雑なレイアウトを簡単に構築する方法 | 【福岡】LP・ランディングページ・ホームページ制作|セルピー

CSS Grid入門:複雑なレイアウトを簡単に構築する方法

1. はじめに

CSS Gridとは?

CSS Grid Layoutは、Webデザインにおける複雑なレイアウトを簡単に実現するための強力なツールです。
従来のレイアウト手法では、フロートポジショニングを使ってレイアウトを組み立てていましたが、CSS Gridを使うことで、行と列をベースにした2次元のレイアウトを直感的に構築できます。

CSS Gridのメリット

  • 簡単に複雑なレイアウトを構築できる
  • レスポンシブ対応が簡単にできる
  • 2次元レイアウト(行と列)の設計が直感的
  • アイテムの配置を自由に制御できる

🎬 2. CSS Gridの基本概念

① GridコンテナとGridアイテム

  • Gridコンテナは、display: gridまたはdisplay: inline-gridを指定した要素です。
  • Gridアイテムは、Gridコンテナ内の子要素で、これらが行と列に配置されます。
/* Gridコンテナ */
.container {
display: grid;
}

/* Gridアイテム */
.item {
/* アイテムのスタイル */
}

② Gridの基本プロパティ

  • grid-template-columns: 列のサイズを設定します。
  • grid-template-rows: 行のサイズを設定します。
  • grid-gap(またはgap): グリッドアイテム間の間隔を設定します。
.container {
display: grid;
grid-template-columns: repeat(3, 1fr); /* 3列 */
grid-template-rows: 100px 200px; /* 2行 */
gap: 10px; /* アイテム間の隙間 */
}
  • **1fr**は、利用可能な空間を分ける単位で、フレキシブルに列幅を調整できます。

💡 3. grid-template-columnsgrid-template-rows の使い方

① 列の指定

grid-template-columnsを使って、列の幅を指定します。
例えば、3列のレイアウトを作成する場合は、次のように記述します。

.container {
display: grid;
grid-template-columns: 1fr 2fr 1fr;
}
  • 解説
    • 1列目と3列目は1fr(均等に分ける)、中央の列は2fr(2倍の幅を持つ)という設定です。

② 行の指定

grid-template-rowsを使って、行の高さを設定します。
例えば、行の高さを固定値で指定する場合:

.container {
display: grid;
grid-template-rows: 100px 200px;
}
  • 解説
    • 1行目は100px、2行目は200pxという高さに設定されています。

🎥 4. グリッドアイテムの配置

① アイテムの配置(grid-columngrid-row

grid-columngrid-rowを使うことで、アイテムをグリッドの特定の位置に配置できます。

.item1 {
grid-column: 1 / 3; /* 1列目から3列目にまたがる */
}

.item2 {
grid-row: 2; /* 2行目に配置 */
}
  • grid-column: アイテムが始まる列と終わる列を指定。
  • grid-row: アイテムが始まる行と終わる行を指定。

spanを使ったアイテムの拡張

アイテムが複数の列や行にまたがるように指定することもできます。例えば、spanを使って指定します。

.item1 {
grid-column: span 2; /* 2列にまたがる */
}

.item2 {
grid-row: span 2; /* 2行にまたがる */
}

💡 5. レスポンシブデザインのためのCSS Grid

① メディアクエリを使ったレイアウト変更

CSS Gridは、レスポンシブデザインを簡単に実現できます。@mediaルールを使って、画面サイズに応じてレイアウトを変更できます。

.container {
display: grid;
grid-template-columns: repeat(3, 1fr);
gap: 10px;
}

/* 画面幅が600px以下の場合 */
@media (max-width: 600px) {
.container {
grid-template-columns: 1fr; /* 1列に変更 */
}
}
  • 解説
    • 小さな画面では、列数を1列に変更して、アイテムが縦に並ぶようにします。

🎥 6. 実践的な例:複雑なレイアウトの構築

① 2カラムのレイアウト

.container {
display: grid;
grid-template-columns: 1fr 3fr; /* 左カラムと右カラム */
gap: 20px;
}

.sidebar {
grid-column: 1; /* サイドバーは1列目 */
}

.main-content {
grid-column: 2; /* メインコンテンツは2列目 */
}

② グリッドのネスト

グリッドアイテム内に別のグリッドコンテナを配置することもできます。これを使うことで、より複雑なレイアウトを簡単に構築できます。

.container {
display: grid;
grid-template-columns: 1fr 1fr;
}

.item {
display: grid;
grid-template-columns: repeat(2, 1fr); /* ネストしたグリッド */
}

🧠 7. よくあるエラーと解決策

  1. アイテムが重なる
    • 解決策: grid-template-columnsgrid-template-rowsの指定が正しいか確認し、gapを追加することでアイテム間の間隔を調整します。
  2. アイテムが表示されない
    • 解決策: アイテムが指定した範囲外に配置されていないか、またはgrid-columngrid-rowの範囲が適切であるか確認します。
  3. レスポンシブデザインがうまく動かない
    • 解決策: メディアクエリを使って、画面サイズごとに適切なgrid-template-columnsの値を変更しましょう。

🚀 8. まとめ

  • CSS Gridは、複雑なレイアウトを簡単に構築するための強力なツールです。
  • 行と列を使ってアイテムの配置を直感的に指定でき、さらにアイテムの配置を細かく制御できます。
  • レスポンシブデザインにも最適で、画面サイズに合わせたレイアウト変更が容易にできます。